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「娘と同じ目に遭わせたい。でも…」 遺族が苦悩明かす 福岡・商業施設女性刺殺 - 毎日新聞 - 毎日新聞

少年の検察官送致決定を受け、記者会見する被害女性の母親(右)と伯母=福岡市中央区で2021年1月20日午前10時45分、矢頭智剛撮影

 福岡市の大型商業施設で2020年8月に客の女性(当時21歳)が刺殺された事件で、殺人や窃盗などの非行内容で送致された中学生の少年(15)について鹿児島家裁が「刑事処分相当」として検察官送致(逆送)の決定をしたことを受け、女性の遺族が20日、事件後初めて記者会見した。女性の母親は「憎しみが込み上げて『娘と同じ目に遭わせたい。でもしてはいけない』とあの日からずっと苦しみ続けている」と癒えない悲しみを訴えた。

 福岡市中央区の福岡県弁護士会館であった会見には母親と伯母、遺族代理人の弁護士が出席。母親はハンカチで時折目頭を押さえながら娘を突然失った心情を語った。「涙を流しても娘は戻ってきません。事件以来、私たち家族は悲しみで眠れず、精神安定剤を毎日飲んでいます。飲まないと(事件当日の)8月28日のことが頭に浮かんでくる。傷だらけの娘の姿。刑事さんから聞いた事件現場でのこと。娘の最期の言葉。(少年に対してかけた)『こんなことをしても何にもならないよ』の言葉が」

 母親は鹿児島家裁で19日にあった非公開の少年審判に被害女性の写真を抱えながら参加し、刑事処分を求める意見陳述をした。これまで少年から謝罪の言葉はないという。同日の検察官送致の決定で事件が公開の法廷で審理される見通しになり「真実を知りたい」と語った。

 少年は20年8月28日午後7時半ごろ、福岡市中央区の大型商業施設「MARK IS(マークイズ)福岡ももち」1階の女子トイレで、市内に住む女性を、盗んだ刃物で殺害したなどとして福岡県警に逮捕された。

 福岡地検は20年9月から約3カ月にわたり少年の精神鑑定を実施し、責任能力を問えると判断した上で「刑事処分相当」の意見を付けて福岡家裁に送致。その後、事件は少年の関係者がいる鹿児島県の鹿児島家裁に移された。家裁の検察官送致の決定を受け、検察側は少年法に基づき、10日以内に原則起訴し、裁判員裁判になる可能性もある。【一宮俊介、宗岡敬介】

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